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お店について

1.ラセゾンのフランセの前身

「パティスリー フランセ」ができるまで

創業者、牛島勝昭は昭和17年生まれの佐賀県出身。

甘いモノが大好きだった彼は、福岡県で和菓子職人として修行をしていました。

しかし、程なくして洋菓子というものに出会った時、「これからは洋菓子の時代だ!」と確信。一念発起して洋菓子職人になるべく関西にて新たに修行することに。

その後、元来努力家であり、負けず嫌いという性格も手伝って、数々の洋菓子コンクールに出場しては賞を受賞するまでの腕前に。

そんな時、岡山で「メイカ」という洋菓子店を出店するに当たり、声がかかったのでした。

全く縁もゆかりも無い岡山の地で働きながら、いずれは都会に自分の店を持つ夢を持っていました。

が、岡山で縁があり結婚。それを期に岡山で自分の店を持ち、やっていくことを決意したのです。その後、奉還町に小さなケーキ店をオープンしました。それが「パティスリー フランセ」。

子どもにも恵まれ小さいながらも親しまれるケーキ屋として歩んできました。

福岡県で和菓子職人の修行

大阪の洋菓子店でパティシエになる

↓ 【近畿洋菓子コンテスト第九回 準優勝】

↓ 【近畿洋菓子コンテスト第十回 優勝】

岡山「メイカ」洋菓子店にて修行

東京「パティスリー フジイ」にて修行

大阪の洋菓子店にて修行

1971年 「パティスリー フランセ」独立開業

1973年 二代目店主となる 亮が生まれる

※【近畿洋菓子コンテスト】は当時日本唯一の洋菓子コンテストでした。今で言うと【ジャパンケーキショー】に匹敵する栄誉ある賞で、当時岡山県からの優勝者は大変珍しい事でした。

2.二代目(子供時代〜修行時代)

子供の頃ケーキ屋の二階に住んでいた二代目は、いつも甘い香りの中で生活していました。飲み物は主に牛乳、おやつはシュークリームやプリンを食べていましたが、特別甘いものが好きでケーキに興味があったわけではありませんでした。

中学生頃お店が忙しい時期に手伝いをしても、砂糖と小麦粉の区別さえつかない野球少年の息子がケーキ屋を継ぐとは当時両親は思っていませんでした。

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地元の高校、大阪の大学へと進学した後、ホテルニューオータニ大阪のスーシェフパティシエが独立に向けてシェフとして招かれた紅茶専門店「ロンドン ティールーム」にてオープニングスタッフとして修行を開始。

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製菓の専門学校へ通っていない二代目は専門用語もわからず基本もゼロからのスタートだった為、同期から専門学校のテキストを借り、本屋で製菓の本を買い漁り、基本から専門的な事までとにかく人の何倍も努力して覚えていきました。

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二店目の修行先は茨城県の「コート・ダ・ジュール」当時から全国的にもトップクラスの繁盛店でした。茨城県は岡山と同じくメロンや白桃などのフルーツが豊富で県民一人当たりのケーキ消費量も高い土地柄です。

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当初は東京や他県でも修行をして経験を積むつもりでいましたが、茨城での修行が2年ほど経過した頃、父である先代に大きな病気が見つかりました。二代目は悩んだ末、父と一緒に働ける時間を考えて帰岡を決意。

3.ラ・セゾン・ド・フランセ 開店

今のお店の前身である「パティスリー フランセ」は奉還町三丁目で30年間営業していましたが、先代と二代目が一緒に働くには手狭だった為現在の西口筋沿いへ移転し、店名も「ラ・セゾン・ド・フランセ」へ改名し、修行から帰った息子と二人で新店をオープンさせました。

4.先代の技術を継承

近畿洋菓子コンテスト(当時日本最大のコンテスト)で複数回優勝や受賞し、他にも数々の洋菓子コンクールに出場しては賞を受賞する腕前の先代も実は不器用でした。地道な努力と負けず嫌いな性格は二代目にも受け継がれています。

約5年間先代と共に働き、その技術の一端を学びました。

「ひなまつり」や「こどもの日」にお作りする【手絞りの人形菓子】などは先代の時代の素晴らしい技術を受け継いだものです。今もこの様に作られているお店は数少ないと思います。

ひな祭りのページへリンクします

先代が考案し作り続けてきたケーキには、今も当時のレシピのまま並んでいるケーキも有りますが、二代目パティシェの感性でリメイクして進化し続けているケーキも有ります。

どちらにも50年来のファンの方々がいて、いつも楽しみに訪ねて来て下さいます。

〈お客様の声〉

「子供の頃からいつもこのケーキでお祝いしてます」

「久しぶりに来たけど、まだこのケーキがあって嬉しい。懐かしい。」

5.二代目シェフ

●シェフの手●

ゴツゴツと大きく、一見するとパティシエの手とは思えないその見かけ通り、決して器用ではありません。しかしその不器用さを長年の数稽古と努力でカバーしてきました。

今でもケーキ以外のことをしているのを見ると、どうしてケーキだけ上手に作れるのか…と不思議に思う程です(笑)

●お酒が好き●

実は甘いものよりお酒の方が好き。だからと言うわけでは無いのですが洋酒やリキュールが効いているケーキも多く、比較的大人向けの味が多い印象を持たれているかもしれません。

バレンタイン時期に並ぶショコラも、ラフロイグ(磯の香りのするブランデー)を効かせたものや日本酒を使ったりと、お酒好きな方にお勧めのラインナップも有ります。

●読書好き●

シェフ26年目の今でも海外の製菓の本を定期購読し、お菓子好きの方なら本屋さんで見かける「Cafe Sweets」を愛読。その他製菓に関わる本の量は、自宅で本屋を開くつもりかと思う程です。

元来 読書好きという事も有りますが365日(クリスマス以外は)欠かさず夜中までケーキについて考える姿に、昔「【プロ】は365日いつもその事を考えている人」と言っていた事を思い出します。(本人は「そんな時言った記憶はない。」だそうですが)

シェフにとって読書は、洋菓子の昔からの技法や今のトレンド、新しい情報を得た中から自分に響くものを引き出しに仕舞って、ここにしか無いオンリーワンを生み出す為の必要な作業なのです。

●作りたいケーキを勝手に作っている!?●

「本当はお客様や地域性に合わせたケーキを作るべきだと思うけど、自分にはそれが出来ない。美味しいと思う、面白いと思うものしか作りたくない。誰かの真似じゃなく、誰かに真似されるくらいのものじゃないと興味がわかない。」

というシェフの言葉どおり、例えば夏にはとっても酸っぱい‼︎ベルガモットとシトロンの(しかも形が毎年気分で(?)変わる)ケーキが並んでいたり、形の変わった「ケーキ型」が好きでMATFERのカタログを愛読。油断するとすぐに新しい型を買おうとします。

カフェを併設しております